乙女座の象意
- Momo ジョーティッシュ
- 2024年3月13日
- 読了時間: 4分
更新日:2月10日

13星座における、乙女座の象意についてお話致します。
エレメント:土
陰陽:女性
活動性:変通
関連惑星:水星(木星)
その他:水星が定座・高揚、金星が減衰
ナクシャトラ:ウッタラヴァルグニー・ハスタ・チトラー・スヴァーティー
表示体:6ハウス
恒星:スピカ
キーワード:
・蒸留
・汚染物質の除去
・洗練
・純粋、純潔
・純度の高い自分へ
乙女座は、土のエレメントを持ち、陰陽は女性、活動性は変通、関連惑星は水星(木星)、6ハウスの表示体です。
蒸留とは、液体同士の混合物の沸点の違いを利用し、純粋な物質を取り出す方法です。古来より、ワインなどのアルコールの濃度を高める為の手法として利用されてきました。西洋の古代錬金術では、蒸留は、賢者の石を作り出すための様々なプロセスの中でも、繊細な作業であるために注意深く行う必要があり、また最も重要なプロセスとして扱われていました。
乙女座は別名処女宮とも言われるように、また蒸留のプロセスにも現れているように、不純ではない、純粋で純潔なもの、繊細さを象徴します。
支配星が水星の影響で、知性的で、頭の回転が早く、知識の探究に意識が向きやすいです。汚染物質の除去を象徴するように、批判的思考(クリティカルシンキング)が強い傾向にあります。完璧主義で、他人や物事の至らない点や足りない点に目が向きやすいです。細やかな繊細な作業を得意とするために、良い意味でも悪い意味でもミクロな視点になりやすいです。水星が支配星である事が共通しているふたご座に比べて、興味のある対象が狭く深くなります。
身近な出来事に対する不満や、他人の欠点も多く目につく事がありますが、常に感謝の気持ちをもち、視点を広く持つ(時に宇宙規模まで広く)ことで乙女座の持つ素晴らしい能力を活かす事ができるでしょう。
精神的な発展のプロセスにおける13星座のサイクルでは、牡羊座~獅子座までの間に人間としての物質的な人生を堪能し、その経験をもって、乙女座の批判的視点でこの世の嘘に気付き始めます。
乙女座は、精神的な発展のプロセスにおける始まりの星座であり、とても重要な星座です。乙女座の蒸留のプロセスの中で、この世界の不自然さを炙り出し、それらに気づく事で、私たちの知識が洗練され、本当に必要なものだけが残ることになります。乙女座の持つ、高い情報処理能力を活かす事で、今まで私たちが生きていた世界が虚構のものである事に気づき始めるのです。
6ハウスは労働や奉仕のハウスと言われており、インド占星術ではドゥシュタナハウスの一つとされ、悪いハウスという捉え方がありますが、6という数字は、0から10までの数字の中で、中心である5を境に後半に差し掛かる最初の数字であり、0から5までのハウスの価値観が真逆に反転する大きな転機を迎える数字といえます。
その為に、ネガティブな事に意識が向きやすく(批判的視点)、感情的な混乱や苦痛も経験するために、試練の数字ともいえます。しかしながら、13星座で考えるハウスの概念では、精神的な発展のプロセスにおいて、6ハウスは最も重要と言っても過言ではないハウスともいえます。精神的な成長をする為には、苦痛や試練を経験しなければなりません。それらをなしに、この世の中の仕組みを理解する事はできないのです。
黄道帯の中で、乙女座は他の星座よりも最も広い領域を司ります(約45日間)また、乙女座を構成する恒星のスピカは、黄道13星座の中でも、牡牛座のアルデバラン、蠍座のアンタレスに次いで、三番目に明るさの強い恒星です。
参考:明るい恒星の一覧
乙女座は、13星座の中でも存在感のあり、重要な位置を占める星座であるといえます。太陽が乙女座を通過する長い45日間は、例年9月中旬〜10月末の間です。
私たちは乙女座が太陽を通過する間に、今までの価値観や生き方にクリティカルな視点を向けます。それは本当に必要だったのか、それらは私たちにとって真実だったのか、疑念や疑惑の目を自分や周囲の出来事に向け始め、感情的な混乱や、時に周囲の人々との分離を経験します。そうすることにより、私たちは新たな視点を得、新しい自分へ出発する道筋を作り始める事ができるのです。感染症が流行るのもこの頃からですが、この時期は私たちの体内の汚染物質の蒸留も行われます。そのために、私たちの体は必要に応じてウィルスや細菌を利用します。決して医薬品で止める事はせずに、必要なプロセスを見守るべきでしょう。